いちごを育てる|アクアポニックスと水耕栽培

水耕栽培

宇宙で野菜・果物を育てて宇宙お菓子作りに役立てたい!

みんな大好きいちごをお家の中でアクアポニックスで作ることにチャレンジしてみました!

⭐︎他の水耕栽培にもチャレンジしてます。(トマトブロッコリーにんじん豆苗

初心者なので、小さい水槽で行いました!

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アクアポニックスとは?

アクアポニックスとは、水産養殖のAquacultureと水耕栽培のHydroponicsからなる造語で、魚を育てる水を使って植物を育てる新しい形の産業です!

アクアポニックスの仕組みは、一般的には下記の通りです。
① 魚の排泄物(アンモニア)をバクテリア硝酸塩に分解します。
植物が水槽の水に含まれる硝酸塩を栄養として吸収します。は植物によって浄化されます。
③ 浄化されたキレイな水再び魚の水槽に戻ります。

アクアポニックスは「省資源・環境負荷軽減」という水をほとんど交換しない土や化学肥料も使用しないという特徴を持ち、室内にてオーガニックな栽培が可能なところに魅力を感じます!

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育てたいちごと魚の種類

いちごは「UCアルビオン」という四季なり性(春から秋まで収穫可能)のいちごを育てました!
果実が20gくらい大きくなり、日持ちもしやすい且つ、強健で育てやすく初心者に向いているということで選択しました!

は「メダカ」を育てました!1994年に脊椎動物として初めて宇宙で産卵を成功させたということで宇宙生活に思いを馳せたかったこと、またメダカは初心者にも育てやすいとのことで選択しました!

⭐︎宇宙に行ったメダカ⭐︎
1994年に微小重力環境下で脊椎動物の生殖メカニズム解明と、将来の宇宙での魚の養殖のためのデータ取得でメダカをスペースシャトルに乗せて、15日間宇宙で飼育した宇宙実験です。宇宙に行ったメダカは、脊椎動物として初めて微小重力下での産卵・孵化に成功したそうです。孵化した稚魚は親メダカと一緒に地上へ帰還できたそうです!
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アクアポニックスのシステムを作る

●使用した道具
・いちごの苗(UCアルビオン)

・飼育ケース x2(100均ショップ購入)

・水温計(100均ショップ購入)

・カラー砂 x2(100均子ショップ購入)

・ハンダコテ(100均ショップ購入)

・ハイドロボール

・Tetra MicroFilter

・チューブ(水槽の水を植物へと輸送するためのチューブ)

・水草

●組立て方
1. Tetra MicroFilterにチューブを取り付けます。また、Filter自体を飼育ケースに貼り付けます。(この飼育ケースをAとします ※写真下段にあるケース)

2. ハンダコテで飼育ケースAの底に穴を開けます。水を上から滴らせるための穴です。

3. 別な飼育ケースを準備します。(この飼育ケースをBとします ※写真上段のケースです)

4. 飼育ケースBの蓋の端にハンダコテでチューブが通る太さくらいの窪みを作ります。このチューブを通して水を飼育ケースAに供給するためです。

5. 飼育ケースBにカルキ抜きした水、カラー砂、水温計、水草を入れます。
6. 飼育ケースAにハイドロボールといちごの苗(土を払った後)を入れます。

7. Tetra MicroFilterのポンプを作動させて、数日間、水を循環させます。水槽内のバクテリアを増やすためです。

8. 飼育ケースBの水に十分慣れさせたメダカを飼育ケースBに入れて完成です。

9. アクアポニックス装置は植物がよく育つように日がよく入る窓辺に置いて観察します。

失敗と改善方法

しかし、以下の失敗をしてしまいました…

●上から滴る水がケース場外へ漏れた!?
・詳細:水を飼育ケースBからAに組み上げることに成功したのですが、数日経過後、飼育ケースAから落ちる水がケース底を伝ってケース外に漏れてしまう自体が発生しました。

・改善法:飼育ケースBをAよりも大きな水槽にして、ケース外に水が漏れることを防ぐことができました!

●メダカがすぐに息絶えてしまう!?
・詳細:メダカを飼育ケースBに6匹入れたのですが、わずか2週間程度で1匹ずつ息絶えてしまう事態になりました。

・改善法:
① 飼育ケースBを大きな水槽に変えてメダカが泳げる範囲を広げた。

② メダカの水の水質を検査キットを使用して調べた。餌の食べ残しメダカの排泄物水質が悪化し、メダカがストレスを感じてしまうそうです。

(左:テトラテストpH試薬、右:テトラテスト亜硝酸試薬)

⭐︎メダカが好む水質⭐︎
-> pH6.5~8.5弱酸性〜弱アルカリ性を好むとのこと。(ほとんどの淡水魚に適した数値だそうです)
-> 亜硝酸塩0.8mg/lの低濃度を好むとのこと。亜硝酸塩はメダカの排泄物や餌の残りから発生するアンモニアから硝化バクテリアによって酸化されてできる物質です。メダカにとって有害なものです。本来、硝化バクテリアが多く存在していれば、亜硝酸塩を分解して毒性の低い硝酸塩にする窒素循環によって水質を保ちます

検査結果→pH、亜硝酸塩ともに検査結果上は問題ありませんでした。しかし、餌を少なくしたり、バクテリアの発生を促す製品を試してみました。(下写真はpH結果です)

バクテリアを増やすため、エアレーションを使って酸素が水槽中に入りやすくした。
硝化バクテリア好気性(酸素を必要とする)微生物のため、エアレーション(水中でぶくぶく泡が出せる機器)で水面を揺らして空気を水中に取り込もうとしました。

改善後の様子

メダカも以前よりも長く生きてくれました!2週間から1ヶ月〜2ヶ月まで生きてくれました。
本当は1年近く生きてほしかったのですが、メダカの飼育は難しいと感じました。

一方で、いちごの苗の方は、元気にすくすく育ってくれました!!

約5ヶ月かけて生育した結果、花になってくれました!

早速、綿棒で花の中心を優しくクリクリして人工受粉させました。(ミツバチは室内にいないので人工授粉させました)その結果、小ぶりですがちゃんといちごになりました!!

(受粉後、いちごがふっくらしてきました)

(数日後、赤くなりました!ヘタ部分がくるんとなってきたら食べごろらしいです)

(うまく受粉できなかったのか、いちごがふっくらしないものがありました…)

育てるケースが小さかったのか栄養が足りてなかったのか、花の数は3つしかなく、その内いちごらしい実になったのは、2つしかありませんでした。

しかし!とても素晴らしい達成感と感動を得ることができました!

栽培したいちごを実食!
包丁で輪切りしてみると、かなり瑞々しい姿で我ながら神々しく感じてしまいました笑

食べると、とてもすっっぱい!!けど、いちごのほんのりした甘味も感じました!

小ぶりでもしっかりいちごを楽しむことができたので、とても満足できました!

今度はもっとアクアポニックスの仕組みを改良して、デッカいいちごを目指そうと思います。

宇宙での循環型環境の開発を自分も進めたい

限りある資源の中で宇宙で自給自足の生活をするときを考え、資源を循環しながら植物の栽培と魚の養殖ができるアクアポニックスに着目してチャレンジしてみました。

今回、何とかいちごを実らせることはできたのですが、ヒトを養うには全く足りません。

また、魚を育てることに関しては、あまりうまくいきませんでした。
水中のバクテリアやpH、亜硝酸塩、水温など水質のコントロールが難しく、改めて、人間とは異なる環境を作ろうとすることはとても難しいことだなと思いました。

宇宙での生活を考えると、アクアポニックスの環境を作ることは地上よりも遥かに困難な道かもしれませんが、
宇宙で循環型の環境を開発することができれば、地球の環境改善に良い影響を与えるのではないかと考えます。

宇宙を目指すことで本当の快適を創造できることを信じて、アクアポニックスや水耕栽培など、宇宙生活に必要そうな技術をこれからも学んでいきたいと思います。

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