日本で生まれた代表的な和スイーツと言えば、そう!「羊羹(ようかん)」ですよね!
小倉羊羹、栗羊羹…たくさんの種類がありますが、なんと宇宙食用羊羹もあることをみなさんはご存じでしたでしょうか!?
宇宙で和のスイーツが食べられるなんて、宇宙飛行士の方がうらやましいです!
今回は、私が選んだ市販品の羊羹「やまざき ようかん栗」と「宇宙日本食 YOHKAN 栗」を食べ比べてみたいと思います!
また、宇宙日本食を宇宙へ運んでくれるパッケージにも着目して、紹介しますYO!!
宇宙日本食 YOHKANとは?
製パン業界で有名な山崎製パン株式会社(以下、ヤマザキ)が開発した「一口ようかん」が、
JAXAより、ISSで活動する日本人宇宙飛行士に提供する「宇宙日本食」として認証された「ようかん」です!
小倉と栗の2種類の「YOKAN」があるそうだYO!
和スイーツ 羊羹のルーツは?
羊羹とは、餡に砂糖を加えて、蒸したり寒天を入れて固めた棹物(細長く作り、切り分けて食べる和菓子の総称)の菓子です。
鎌倉時代以降、禅宗とともに中国から「羊肝餅(羊の肝に似せた小豆と砂糖で作る蒸し餅)」が日本に伝わりました。
「羊肝餅」が日本に伝来した際、「肝」と中国語で「羊肉を入れたお吸い物」を意味する「羹」の音が似ていたことから混同され、「羊羹」の文字が使われるようになったらしいです。
古くは、中国の製法通り蒸したものでありましたが、日本で茶道の繁栄に伴い、寒天を加えた「練り羊羹」が作られるようになりました。
やがて、地方名物となる岐阜県の柿羊羹や、長野県の栗羊羹などが作られるようになったそうです。
実食!YOKANとようかんの比較
では、さっそく!宇宙日本食である「YOHKAN」と市販のヤマザキさんの「一口ようかん」を食べて比較してみた感想を伝えます!
今回、私は「栗ようかん」を手に入れることができました!私の感想を述べます!
市販品 ヤマザキ「ミニようかん 栗」
パッケージは透明ですね!
見た目はきれいな川の流れのように、キラキラしております!
食べると、モチっとしていて、みずみずしさもあり、甘すぎないのでとても食べやすく、おいしかったです!
食べたあと、口の中の甘ったるさが残るかなと思いましたが、飲み物がいらないくらい後味がとてもスッキリとしています!
宇宙日本食「YOKAN 栗」
パッケージが銀色です!!!宇宙的!!
下写真の大きな銀色のパッケージ(外装袋)は、実際に宇宙ステーションに搭載される袋を使用しているそうです!
下写真の通り、左:市販品、右:宇宙食羊羹で並べてみました!
見た目は…市販品と同じくキラキラしています!風味も…市販品と同じように感じました!?
お!もしかして、地上の味を宇宙でそのまま食べられる!?
そう、それは次にお話するパッケージに秘密があるとのことですよ!!!
宇宙日本食開発のためのパッケージ材質工夫
ヤマザキさんの「一口ようかん」は、原料の品質、製造工程(練り釜の時間・温度、パッケージへの充填)などを厳格に管理しているので、新たな処理を行うことはなかったそうです。
しかし、宇宙日本食として開発するに満たす必要がある、賞味期限の基準をクリアするために、パッケージの「材質」に工夫がありました!
パッケージの強度や作業性、厚さを考慮しながら、宇宙日本食基準に適合する「材質」があり、その材質を持つ包材を4つ選択し、それらを重ね合わせた層構成になっております。
宇宙日本食対応の一口ようかんを覆う包材は、一枚に見えますが、実は製品のようかん生地側から材質が層になっており、
PE(ポリエチレンフィルム)、AL(アルミニウム箔)、OPP(延伸ポリプロピレンフィルム)、PET(ポリエチレンテレフタレートフィルム)の順に、包んでおります!
宇宙日本食の賞味期限は、製造後、常温で1.5年以上必要です。
宇宙飛行士は、長期間にわたる閉鎖空間での生活をすることになるので、衛生面の配慮や保存性の確保が欠かせません。
衛生面では、生きた菌をなるべく持ち込まないことが原則とされ、通常の食品よりも厳しい基準が採用されています。
パッケージは、食品の酸化を防ぐためやパッケージには水や酸素を通しにくいこと、燃えにくく有毒ガスも出ないなどの材質がある包材が使われます。
YOKANを包む各材質の特徴
PE(ポリエチレンフィルム)
一般的なポリ袋やレジ袋、ごみ袋、製品の包装などに汎用されるフィルムです。
PEは比重が小さい、化学的に安定していて変質しにくく、耐水性、耐薬品性がある、強靭で可とう性(物体が柔軟であり外力によってしなやかにたわむ性質)があり、
かつ低温でもぜい化(脆く壊れやすくなること)しにくい、加工性が良いなどの特長があります。
AL(アルミニウム箔)
アルミホイルの素材で有名なAL(アルミ箔)は、遮光性・保香性・耐熱性に優れ、包装フィルムの中でも非常にバリア性の高い材質です。
酸素や水分を通さないので、ガス充填包装や脱酸素包装などにも活用されています。
PEやPETなど他のフィルムと貼り合わせたラミネート袋に多用され、レトルト対応の材質としても重宝されています。
OPP(二軸延伸ポリプロピレンフィルム)
ポリプロピレンの一種であるOPP(二軸延伸ポリプロピレン)は、耐熱性・防湿性・引張強度に優れ、透明度が高いフィルムです。
生鮮野菜や果物などの簡易的な食品包装に使われ、パリッとした袋が特徴的です。
また、「二軸延伸」とは、フィルムを縦と横に引っ張って製造した製品です。OPPの「O」は二軸延伸(oriented)の頭文字です。
縦と横に引っ張って製造することによって、フィルムが伸びきって製膜しているので、突き刺し強度が非常に強くなります。
OPPは突き刺し強度に優れているので、ボールペンの取り換え用の芯など尖っているものを入れることが多いです。
また、突き刺し強度が強いという特徴の他に、高透明という長所もあり、雑貨品やお菓子など見栄えを良くしたいという場合にも使用されます。
PET(ポリエチレンテレフタレートフィルム)
衣料に使用されるポリエステルの一種です。PETはおなじみペットボトルやペットボトルに巻き付いているフィルムにも使用されています。
PETは、耐水性、耐薬品性、耐寒性、耐熱性が高く、非常に高透明であり、可とう性があって硬く、強度があるという特長があります。
食品包装の材質を選ぶ際には、フィルムや袋にどんな機能を求めるかが重要になります。
求められる主な機能としては、ガスバリア性・保香性・防湿性・静防性・遮光性・ボイル対応・レトルト対応・冷凍対応・液体対応・真空対応などが挙げられます。
ガスバリア性とは、炭酸ガス(CO2)・窒素ガス(N2)・酸素ガス(O2)を通さない性質のことです。
最後に
宇宙でも「和」を感じられる「YOHKAN」は、日本人宇宙飛行士の方が、外国の方と一緒に食事をするときに、
日本の文化を紹介できるので、相手の心を開いてくれるカギになってくれそうだなと思いました!それができると、もっと世界の人々が一丸となれそうですよね!
また、食品を宇宙へ持っていく宇宙食パッケージは、その夢を実現してくれます。
地上のおいしさを宇宙飛行士の口に安全に運ぶために、宇宙食を包むパッケージを開発することは、
宇宙食を包むパッケージは、そんな大きな夢も包んで運んでくれる!小さな宇宙船だなと想像すると気持ちがワクワクして元気になりますね!
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