チョコレート製造の知識② 精錬コンチング工程

新しいチョコレート研究開発

前回「チョコレート製造の知識① 原料混合~微粒化」では、チョコレートフレークまで作りました。

今回は液状化、コンチング(精錬)工程です!

チョコレート製造者が思うチョコレートの姿になるまでの過程を紹介いたします!

(みなさんの期待)

チョコレートを練り上げる工程ということでしょうか?
なんだかおいしさを鍛えているみたいですね!?

(Satoshi)

そうです!チョコレートを練り練り練り上げる!!
チョコレートらしい流動性と風味へ変身する工程です!それではGoGo!!

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コンチングとは?

レファイナーによって細かく粉砕された粉状のフレークを機械の力で長時間練り上げる工程です。

強力な力でフレーク中のココアバターを絞り出していくと、微細な粒子の表面がココアバターで覆われていき、粘土状になった後、やわらかくなっていきます

このコンチング工程によって、チョコレート製造者が思う、通常のチョコレートの姿になっていきます。

 

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コンチングで使う機械

かつて1800年代後半まで、チョコレートは、「口当たりがザラザラで滑らかさのない」ものでした。

しかし、チョコレートの四大発明と呼ばれるチョコレートを大きく変えてきた歴史の中に、「コンチェ」という機械の発明がございました。
「コンチェ」はみなさんの知っているチョコレートにするために必要なコンチング(ココアバターを均一に行きわたらせる作業)をするための機械です。

チョコレート工場で最も高価な機械は「コンチェ」とよくいわれます!
チョコレートフレークを攪拌して液状化させるには、とても強力な力が必要となるため、電力も一番多く使います!

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コンチングの目的‐物理的変化‐

コンチェの攪拌で硬い粉状のフレークに強力な力を長時間与え続けるとフレークの中身からココアバターが染み出して軟らかい粘土状、そして液状化させ、チョコレートらしい流動性を与えます。

コンチェはレファイナーよりも早く世の中に出てきた機械です。なので、かつてのコンチングの主な目的は、固形原料の粉砕でした。

 

コンチングの目的‐化学的変化‐

コンチングでは、強力な力で練り上げていると、熱が発生します。

もともとチョコレートには、水分はほとんど含まれておりませんが、コンチングによってさらに「水分蒸発」が促進されます。
同時にカカオ豆の発酵過程で生まれた「酢酸も揮発」されていきます。

しかし、水分や酢酸とともに揮発性の高い香気成分も失われていくので、製造者が狙うチョコレートの風味のために、コンチング時間や温度などを設定する必要があります。

適度な苦味や酢酸の酸味具合などチョコレートの繊細な香味を生み出すためのコンチング条件は、各メーカーのノウハウになっております!

★ドキドキ!?チョコレート製造者あるある!
コンチング工程の環境は、ニーダーレファイナーよりも暑い環境でした!
その部屋に入る度にチョコレートのサウナのような感じで、日々自分の身体がチョコレートの香りで整っていた気がします笑
健康ランドのサウナに飽きた方は、チョコレート風味のサウナなんていかがでしょうか!?笑  

2種類のコンチング方法

ドライコンチェ

コンチェの中にフレークのみを入れて短時間(約12時間)混合します。製品によって少量の油脂を混合することもあります。
粉状の時に加熱攪拌されると全体の処理時間が短縮され、低水分で粘性の低いチョコレートが得られます。

ウェットコンチェ

フレークと油脂を予めコンチェに入れて長時間(約24時間)混合します。
油分の少ない配合の硬いフレークのまま攪拌すると、機械に多大な負荷を与えてしまう可能性がありますが、
ウェットコンチェであれば、時間はかかりますが機械には比較的優しいです。

★ドキドキ!?チョコレート製造者あるある!
コンチング工程で、油分が少なく硬いフレークでドライコンチングを行うと、油分がフレークから染み出しにくいからか、
ガタガタとコンチェが震えている様子を見たことがあります…!
あのときは狂気じみていました…笑    

コンチングの最終段階

長時間練り上げた後のコンチングの最終段階では、ココアバターなどを添加し、思い通りの軟らかさのチョコレートへと仕上げていきます。

現代のチョコレートの立役者!ロドルフ・リンツ
ロドルフ・リンツ(スイス)はコンチェの発明者です!
コンチェは微粒化するレファイナーよりも早く世に出てきました。当時のコンチェは、容器内の石のロールを転がしてチョコレートの中のカカオや砂糖をもっと細かい粒子になるまで粉砕し、さらに苦味成分も飛ばしておりました。この方法で、ザラツキが当たり前だったチョコレートを滑らかな舌触りにすることに成功しました。
現代ではレファイナーが登場し、固形原料を粉砕する役割はコンチェでやらなくてもよくなりましたが、
コンチェの発明のおかげで、みなさんの知っているチョコレートが確立したのです! 

チョコレート製造者はアツい人が多い!?

チョコレートの製造現場環境は、扱う機械は大きいし、熱いところが多いですが、
だからこそ!その工程を担う方々は助け合い、協力し合う方が多かったと思います。

私の経験上、現場はいつも明るく、冗談の言い合いが絶えない環境でした!!

次回のお話について

流動性を付与されたチョコレートの次の行先は、そう!「テンパリング(温度調整)」です!
ピカピカの固形チョコレートはこの工程がないと輝かせることができない重要な工程です。

乞うご期待!!




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