カカオのビックリ知識③ カカオ豆の加工~乾燥から出荷編~

新しいチョコレート研究開発

こんにちは!カカオの知識、楽しんでくれてますでしょうか!(ワクワク)

前回の「カカオのビックリ知識② カカオ豆の加工~発酵編~」では、

チョコレートらしい味わいと香味成分の前駆体生成のために、「発酵」が必須であると言いました!

その後、香味成分を解き放つため、いざ「ロースト」!と行きたいところですが、

(みなさんの「待った」)

ちょっと待った!!!
あれ!?チョコレートってどこで作るの!?
熱っつ、アツのカカオベルトで作ろうとしても、いつも見るチョコレートのように固まらないよね!?

(私)

スルドイですね!!市販の板チョコレートは、約27℃で融け始めてしまいます。
カカオベルトの平均気温が約27℃であるため、あのパキッと気持ちの良い音が鳴るチョコレートは作れません。
なので、チョコレートは、赤道付近以外の地域(ヨーロッパや、北米、日本など)で作られることが多いです。

(みなさんの声)

カカオ農家から「出荷」されるということですね!
早くおいしいチョコを食べたいので、早速「出荷」しましょう!!

(私の「待った」)

ちょっと待った!!!
その前にカカオ豆を「乾燥」させる必要があるので、それが終わってから出荷しましょう!!
ということで、今回は「乾燥から出荷」を説明します!

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発酵を終えたカカオ豆

発酵後のカカオ豆は、水分を多く含んでいます

含んでいる水分は、約40%!!!

もし、このまま出荷してしまったら、チョコレート工場へ輸送する途中で「カビ」が発生してしまいます…汗(;’∀’)

カビが発生してしまったカカオ豆は、異臭が出るのでチョコレート製造には使用できなくなってしまいます…汗(;’∀’)

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どのくらい乾燥させればいいの?

カカオ豆の貯蔵や輸送中のカビ発生を防ぐためカビ増殖しない水分域である

7~8%程度になるまで、乾燥させます。

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カカオ豆の乾燥方法

天日乾燥

発酵の終わったカカオ豆をマットやトレーの上に広げ、天日にさらすことによって行われます。

マットやトレーの上に広げられたカカオ豆は、昼間は屋根から引き出されて天日に当てられ
夜間や急に雨が降ったときに屋根の下に格納されるそうです。

【天日乾燥のデメリット】
天日乾燥における大きな問題「急な悪天候」です。
悪天候が続いてしまうと、乾燥できないカカオ豆は発酵箱の中でカビが発生してしまう。

人工乾燥

大規模なプランテーションでは、木や燃料を燃やして熱風を発生させてカカオ豆を乾燥させているそうです。
乾燥速度が速いので、天日乾燥のデメリットである「急な悪天候」があってもへっちゃらです!

【人工乾燥のデメリット】
乾燥速度が速すぎるので、カカオ豆の外側だけが乾燥して、内部に水分が残ったままとなってしまいがちだそうです。
そうなると、発酵で生じた酢酸の蒸散が抑えられてしまい酸味の強いカカオ豆になりがちなんだそうです…
【人工乾燥のデメリット2】
木や燃料を燃やすので、その「煙臭」などの燃焼したものによる臭いが、カカオ豆に吸着して、
チョコレートの品質が大きく損なわれてしまう可能性があります…
★チョコっとビックリポイント!
乾燥初期にも発酵が続いているというところがビックリポイントです!
なので、乾燥が遅すぎると、発酵が進みすぎてしまい、「いつもと違う香り」になってしまう…

出荷

乾燥が終わったカカオ豆は、品質検査を経て主に「麻袋」に詰められ、チョコレート工場へ輸出されます。

★チョコっとビックリポイント!
「麻袋」は、材質が天然素材である為環境負荷が低く繊維自体に毒性が無い為食品入れとして活用でき、
通気性があるため農作物の変質も軽減できる優れものです!コーヒーの生豆の輸送でも使用されます。
「麻袋」はなんと紀元前10,000年にはエジプトで麻の栽培がされ、
麻布が造られていたという記録があるところがビックリポイントです!

選別

チョコレート工場がカカオ豆を受け入れた後は、「選別(クリーナー)」と呼ばれる工程に入ります。
カカオ豆の生産国で、カカオ豆処理中に混入してしまった石や砂、品質の悪い豆を取り除き、より良い品質のカカオ豆を選出します。

選別方法は、風選比重選別マグネットによる磁性金属除去があります。

次回はいよいよ「ロースト」工程です!

チョコレートになるためのカカオ豆の加工の最後の工程である「ロースト」です!

乞うご期待!




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